白髪染めによる痒みやかぶれの症状
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白髪染めの使用によって、かぶれやかゆみなどの症状が出てしまうことがあります。
白髪染めには髪を黒く染めるためにさまざまな成分が使われており、こうした成分の中には頭皮にアレルギー反応を引き起こしてしまうものもあります。
アレルギー要因となる成分としては、ヘアカラータイプの白髪染めに使われているパラフェニレンジアミンなどの酸化染料が代表的です。酸化染料による皮膚障害も年々増えており、酸化染料の危険性は消費者庁からも注意喚起が出ています。
毛染めによる皮膚障害件数の傾向
消費者庁の消費者安全調査委員会が、「毛染めによる皮膚障害」に関する事故等原因調査報告書を発表していますが、毎年200件ほどのアレルギー事例が登録されています。全体としてはこの件数は増加傾向が見られます。
報告書には、酸化染料がアレルギー性皮膚炎の原因であることが明記されており、ヘアカラーを使用する場合は十分注意が必要です。
出典:消費者庁
アレルギー反応は突然起きる
ヘアカラーによるアレルギーのやっかいなところはこれまでの使用では何もトラブルがなかった場合でも、ある時突然にアレルギー反応を引き起こしてしまう可能性があるという点です。
つまり、白髪染めを使用している間は常にかぶれやかゆみなどの症状が出てしまう可能性があるということになります。
同じヘアカラーを使っていたとしても、ヘアカラーの使用前に毎回パッチテストが必要なのはこのためです。
一度このアレルギー反応が出てしまうとその後は改善されることがないため、もう同じタイプの白髪染めを使うことはできなくなります。
また、かぶれやかゆみなどの症状が出た時にそのまま白髪染めを使い続けるなどした場合、その症状はどんどん重くなっていきます。白髪染めが付着した部分だけではなく、それ以外の部分にまでかぶれやかゆみが広がることもありますし、最悪の場合は呼吸困難などのひどい健康被害が出ることもあります。
ヘアカラーを使っている方の中には、白髪染めは少しは頭皮がかゆくなるもの、仕方ないものと思っている方もいます。
最初は少し頭皮がかゆくなったりする程度かもしれませんが、だからといって甘く見ては危険です。もしアレルギー反応が出た場合にはすぐに使用を中止しましょう。
アレルギーリスクの低い白髪染めを選ぶ
アレルギー症状が出てしまった、もしくは症状が出るのが怖いという方は、ヘアカラーの使用を避けて、ヘアカラートリートメントタイプの白髪染めを使用するとよいでしょう。
ヘアカラートリートメントの多くは、HC染料・塩基性染料といった安全性の高い染料が使われており、アレルギーリスクのあるジアミンなどの染料は使われていないため、安全に髪を染めることができます。
ヘアカラーは、アルカリ剤を使い毛髪にあるメラニン色素を分解(脱色)するため明るい色でも暗い色でも染めることができますが、その分髪へのダメージが非常に大きくなります。
ヘアカラートリートメントには、アルカリ剤が使われておらず、メラニン色素を分解することもありませんので、髪や頭皮を傷めることなく染められます。
ただし、染まりや色持ちはヘアカラーに比べると、どうしても劣ってしまいます。ヘアカラーはキューティクルを開いて染料を髪の内部に浸透させますが、ヘアカラートリートメントはキューティクルを開くことなく髪の表面近辺にカラーを付けますので、染まり・色持ちはヘアカラーほど強くはありません。
ヘアカラートリートメントには、その名のとおりトリートメント成分が配合されており、使うたびに傷んだ髪を補修し、保湿や髪のボリュームアップ効果も期待できますので、白髪以外にも髪の悩みが増えてくる男性には特にオススメです。
