ワックスをつけたまま寝ていませんか?
ツイート残業で疲れて帰ってきたときや、飲み会で遅くなってしまったとき、シャワーを浴びるのも面倒で、ヘアワックスなどスタリング剤をつけたまま寝てしまった・・・。
そんな経験、皆さんにもあるのではないでしょうか。
これが年に数回のことであれば、まだ大きな問題ではありませんが、中にはワックスをつけたまま寝るのが習慣になってしまっている男性もいます。
特に、朝シャンプーをして出社する男性に多いようですが、朝シャンプーをしてワックスで髪をセットしたら、夜は洗い流さず次の日の朝のシャワータイムまでワックスを落とさないという方もいます。
もしこのような習慣をお持ちの方がいましたら、今すぐその習慣は改めましょう。
実は、ワックスをつけたまま寝るその習慣が白髪を増やしてしまっているかもしれません。
今回は、ワックスをつけたまま寝ると髪や頭皮にどのような影響を与えるのかをご紹介します。併せて、ワックスを落とさず寝てしまったときのケアや対策についてもご紹介します。
ワックスをつけたまま寝るのがNGな3つの理由
界面活性剤が髪や頭皮に悪影響
ワックスの多くには、界面活性剤が含まれています。
界面活性剤は、洗顔料やシャンプーなどにも含まれている成分で、単体では混ざらない水と油を混ぜ合わせてクリーム状にする作用があり、髪をスタイリングしやすくするのに役立っています。
界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせる働きから、日用品だけでなく、化粧品や医薬品など身の回りの多くのものに使われています。
また、マヨネーズやマーガリン、アイスクリームなど口にする食品にも一般的に使われており、界面活性剤自体は必ずしも体に害のあるものではありません。
しかし、界面活性剤にはタンパク質を分解する作用があることから使い方には注意が必要です。ワックスを落とさずに朝まで経過してしまうなど長時間ワックスがついたままの状態が続くと、界面活性剤が髪のタンパク質を破壊してしまい、髪を傷めてしまうことがあります。
また、ワックスは時間とともに汗などで流され頭皮にも付着してしまいます。頭皮も髪と同じくタンパク質からできていますので、髪だけでなく頭皮にも影響を及ぼし、頭皮環境の悪化につながってしまう可能性もあります。
頭皮環境の悪化によって、メラノサイトの働きが低下すると、白髪の要因になってしまったり、髪の健康が阻害されれば、抜け毛や薄毛の要因にもなってしまいます。
ワックスの脂分が毛穴を塞いでしまう
ワックスには油分が多く含まれています。特にメンズ用ワックスは、短い髪を立たせたり、しっかりホールドするために油分が多めに含まれています。
ワックスを落とさずに寝てしまうと、寝ている間にかいた汗でワックスが流れたり、枕で擦られることで頭皮に油分がくっついてしまい、毛穴を塞いでしまうこともあります。
そうなると、毛穴が詰まり、毛穴から皮脂や汚れなどの老廃物が排出されずに溜まってしまい、頭皮環境を悪化させてしまうことになります。
睡眠中は多くの成長ホルモンが分泌され、髪や頭皮のダメージを修復し健康に成長する状態を整えるのに大切な時間でもあります。そんなときに頭皮にワックスや老廃物が詰まった状態であれば、健康な髪や頭皮の成長を妨げてしまうことにもなります。
枕にワックスが付着して雑菌が繁殖
枕は頭皮が直接触れる場所です。頭皮と髪で適度な温度が維持され、頭皮の汗や老廃物が枕に移ってしまうため、きれいに見える枕でも、雑菌がたくさん繁殖しています。
ワックスをつけたまま寝てしまうと、髪や頭皮についたワックスの油分が枕につきやすくなります。油分は雑菌やダニの大好物、枕や布団に油分や汚れが付着し、雑菌やダニの繁殖を加速させてしまいます。
繁殖した雑菌やダニは、頭皮の痒みや炎症を引き起こす場合もあり、少なからず頭皮環境を悪化させてしまいます。またワックスの油分が酸化して頭皮の嫌な匂いの原因になることもあります。
ワックスをつけたまま寝ると薄毛の原因になる?
半分都市伝説のように、「ワックスをつけたまま寝ると薄毛になる」と言われていますが、これは実際のところ事実なのでしょうか。
結論から言うと、ワックスをつけたまま寝たからと言って「直接的に」薄毛になるということはありません。
いくつかのワックス商品の成分表を見ても、直接薄毛を促進しそうな成分は配合されていないようです。医学的な資料の中にも特に根拠は見当たりませんし、薄毛関係のサイトをいろいろと見てもこれを事実として記載している情報は見当たりませんでした。
ただし、直接的に薄毛の要因になることはありませんが、一方で、先ほどからご説明してきたように、ワックスをつけたまま寝てしまうことは頭皮環境の悪化要因になります。
頭皮環境が悪化するということは、健康な髪が生えることを阻害するということを意味していますので、「間接的に」ワックスをつけたまま寝る=薄毛の要因になると言えます。
ワックスをつけたまま寝る ⇒ 頭皮環境が悪化する ⇒ 健康な髪が生えない ⇒ 薄毛
ただし、1日や2日ワックスをつけたまま寝てしまったからと言って、次の日に髪がどんどん抜けるということはありません。ワックスを使っているのに朝だけしかシャンプーしない男性のように、習慣的に夜ワックスを落とさずに寝ている方は頭皮環境を悪化させやすく薄毛になるリスクが高いと言えるでしょう。
ワックスをつけたまま寝てしまった時の対策
まず、習慣的にワックスを落とさずに寝ている男性は、今すぐにその習慣を改めてください。
ワックスがついたままの状態が長ければ長いほど髪や頭皮に与える影響は強くなります。
頭皮環境の悪化要因になりますので、帰宅したら早めに髪や頭皮を洗いましょう。
とはいえ、残業で疲れて帰った日や飲み会で遅くなった日など、髪を洗えずに寝てしまうこともたまにはあるでしょう。
そんなときのために、翌日の朝起きたときどのようなケア・対策をすれば良いのか、具体的な方法をご紹介します。
シャンプー前にコンディショナーを使う
ワックスをつけたまま寝てしまったときは、朝起きたら早めにワックスを落とすことが大切です。
まずはしっかりお湯で髪を洗います。少し長めに洗い、髪の汚れをよく落とします。
髪を予洗いしたら、シャンプーをする前に、まず最初にコンディショナー、あるいはトリートメント、リンスを髪に塗布します。
シャンプーをする前にコンディショナーやトリートメントを使っておくと、ワックスの油分を浮かせて落としやすくしてくれます。ワックスでくっついた髪の摩擦を防ぐ働きもあります。
このとき、コンディショナーやトリートメントは頭皮に付着しないように注意が必要です。
シャンプーは髪だけなく頭皮も洗うものですが、コンディショナーやトリートメントは頭皮には不要なものです。頭皮に付着すると成分が毛穴を塞いでしまうこともあり、頭皮トラブルの原因になってしまいます。
シャンプーでしっかりワックスを落とす
コンディショナーを洗い流したら、次はシャンプーです。
シャンプーを手に取ったらよく泡立て、髪と頭皮をよく洗っていきます。シャンプー剤をそのまま髪につけるのはNGです。シャンプーの原液は頭皮に刺激が強すぎたり、すすいだ後に毛穴に残りやすく、頭皮トラブルの元になります。
またワックスが残っていると髪で泡立てようとしても油分で泡立ちが悪くなります。
髪につける前によく泡立てておきましょう。
ワックスの油分と皮脂のダブルでべったりしていますので、髪の毛や頭皮にワックスが残らないように、指の腹を使って優しく、且つしっかりと洗います。長時間ワックスがついたままの髪は傷んでいることも多いので、ゴシゴシと洗わず、いつも以上に優しく洗いましょう。
しっかりと洗ってワックスの油分が落ちたら、すすぎ残しがないようシャワーでよくすすぎます。すすぐ時間はシャンプーの2倍くらいが目安です。
すすぎ残しがあると、毛穴詰まりや雑菌の繁殖の要因にもなり、フケや匂いの元になったり、薄毛など頭皮トラブルを引き起こすことにもなりかねません。
二度洗いしている方はシャンプーにも注意
ハード系のワックスを使っているなど、油分が多く二度洗いしないとワックスをしっかり落とせないという方の場合は、使うシャンプーにも注意が必要です。
強力なシャンプーでしっかり落としたいところですが、洗浄力の強いシャンプーは頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまいます。その強いシャンプーで二度洗いをすると、頭皮の皮脂は根こそぎ洗い流されてしまい、頭皮をカサカサに乾燥させてしまうことになります。また頭皮への負担も大きくなり、乾燥と相まって頭皮環境を悪化させてしまいます。
二度洗いでワックスを落としている方は、頭皮に優しいと言われるスカルプシャンプーを使うと良いでしょう。関連ページで詳しく解説していますので参考にしてください。
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ドライヤーでしっかり乾かす
きれいに洗い流したら、タオルドライで水気を拭き取ったあと、ドライヤーでしっかり乾かします。
塗れた髪の状態はキューティクルが開いた状態ですので、そのままにすると髪が傷みやすくなります。
また濡れた髪のままだと雑菌が繁殖しやすく、頭皮環境も悪化させてしまいます。ドライヤーを使ってよく乾かしましょう。
その日はワックスの使用を控える
ワックスをつけたまま寝てしまった次の日は、できるならばワックスの使用を控えましょう。
長時間ワックスがついたままの状態が続き、多少なりとも髪や頭皮はダメージを受けています。念入りにシャンプーをしていることで負担も与えていますので、なるべくなら1日くらいはワックスを使わずに髪や頭皮を休ませてあげるのが望ましいです。
どうしてもワックスを使ってスタイリングをしないとまとまらないという方であれば仕方ありませんが、その場合でもいつもよりもワックスの使用量を減らしてみたり、なるべく頭皮に付着しないよう毛先にだけ使うなど、少し工夫してもらうと良いと思います。
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